JSA PIMS(麻酔台帳)とは

JSA PIMSとは、紙で管理していた麻酔台帳を、簡便かつ正確に利用できるよう日本麻酔科学会が独自に開発したソフトウエアです。

日本麻酔科学会では、2004年よりJSA電子麻酔台帳の無料配布、提出データファイルの仕様書を公開しています。
これにより、電子カルテや病院情報システムとの連携、標準化された麻酔科管理症例データの収集が期待されます。

開発コンセプト

医療のIT化が普及するに従い各施設での病院情報システムの整備が進んでいます。
麻酔科学・周術期医学領域での情報化・電子化推進もこの例外ではありませんが、領域の特殊性を鑑みると、日本麻酔科学会が積極的に関与すべきであると考えています。

● 標準仕様の積極的導入

電子化を推進する上で大きな弊害となる要因の一つは、他のシステムと連携しない、過去のデータが活用できないといった問題です。
本システムは、IT領域や医療情報領域の標準プロトコール、標準マスターを積極的に採用することにより利便性を高めることを目標としています。

● 仕様の公開・オープンソース化

医学領域では、情報を公開することは常識ですが、IT領域ではこの限りではありません。
購入したシステムの仕様が非公開であるために不便を強いられるケースは少なくないでしょう。
本システムでは、データベースやマスター等の仕様を積極的に公開します。
これにより、蓄積したデータを自由に加工したり、他のシステムとの連携がスムーズに行えます。
また、本プログラムは、オープンソースでありシステムの透明化に努めています。

2010年版での変更点・追加機能

● 手術部位分類

従来の手術部位マスターに比べ、手術部位分類を細分化しました。
また、新分類では、血管内手術にも対応しています。

● 術前合併症分類

術前合併症分類の更新とそれに対応した入力画面を実装しました。

● 薬剤コードの標準化

HOT7に準拠した薬剤マスターを実装しました。

● 入力項目のチェック機能

入力項目の欠損や明らかに間違った入力のチェック機能を実装しました。
最大100症例を一覧表示したり、重複して登録された可能性のあるデータを一括チェックすることができます。
学会提出項目のみの入力に本システムを利用している施設向けに登録作業を簡素化するための学会提出項目専用テンプレートを準備しました。

● 施設独自項目の管理

日本麻酔科学会の基本入力項目以外に施設独自の項目を管理できる機能を実装しました。

● 他システムとの連携

JSA PIMSから他システムの画面を呼び出す機能を実装しました。